機械設計技術者のための産業用機械・装置カバーのコストダウンを実現する設計技術ハンドブック(工作機械・半導体製造装置・分析器・医療機器等)
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下地処理によるスズメッキ皮膜のウィスカ防止技術
Before
端子やリードフレームなど電子部品の分野において接触抵抗を減少させる目的で銅素材上へスズメッキを施されることが多くあります。しかしながら、銅素材上へスズメッキをダイレクトに施してしまうとスズの結晶粒界に沿って素材の銅が拡散し、拡散した銅にスズが押されてウィスカと呼ばれるヒゲ状の結晶が発生してしまうことがあります。このウィスカは、長いもので数mmに成長し、電子回路の短絡を招く原因とされています。
コストダウン事例
After
銅素材とスズメッキ皮膜の間にニッケルメッキ皮膜(バリヤー層)を形成させることでスズメッキ皮膜への銅の拡散が抑制され、ウィスカ発生防止に効果が得られます。ウィスカ発生防止の為のバリヤー層には高融点金属を用いることがが良いとされ、品質及びコストの観点からもニッケルメッキが推奨されています。
電子部品の接触抵抗を低減させるメッキとしてウィスカの発生し難い、スズ鉛合金メッキが長年使用されてきましたが、環境規制による鉛フリー化が進み、現在では純スズメッキを用いたウィスカ発生防止策を確立することが急務となっています。ウィスカ発生のメカニズムについては、未解明な部分が多い状況ですが、下地メッキを用いた内部応力緩和策は、ウィスカ発生防止に効果があり、有効な手段であると考えられています。スズメッキのウィスカ発生防止策のことならプレス表面処理一貫加工.comへお任せください。
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