機械設計技術者のための産業用機械・装置カバーのコストダウンを実現する設計技術ハンドブック(工作機械・半導体製造装置・分析器・医療機器等)
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ケイ酸塩皮膜を用いた亜鉛メッキ有色クロメート品の耐食性向上技術
Before
自動車部品には、安価で耐食性を付与することが可能な亜鉛メッキの有色クロメート処理品が多く用いられています。近年では、自動車の世界市場拡大に伴い、寒冷地における融雪塩散布、酸性雨、塩砂など腐食環境下で自動車の使用が当然の状況となりつつあることから自動車部品の使用期間延長や防錆保証の要請を求められることが多くなり、亜鉛メッキの有色クロメート処理を上回る防錆処理技術が求められている状況です。
最近では、亜鉛メッキよりも耐食性に優れている亜鉛ニッケル合金メッキが代替技術として注目されています。ただし、亜鉛メッキから亜鉛ニッケル合金メッキへ仕様変更を行うには下記①~③の問題点があり、コスト高となってしまうことから特殊用途部品のみの仕様変更にとどまっているのが実情です。
①亜鉛ニッケル合金メッキ液は、亜鉛メッキ液と比較して不純物に対する安定性が悪く定期的なメッキ液交換が必要となる。
②亜鉛ニッケル合金メッキ皮膜には、亜鉛より高価なニッケルが含まれるため材料コストが高くなる。
③亜鉛ニッケル合金メッキ液は、ニッケルイオン溶解安定化のため錯化剤(キレート剤)を多く含み排水処理の負荷が大きくなる。
コストダウン事例
After
亜鉛メッキの有色クロメート皮膜上にケイ酸塩を用いたトップコート処理を行うことにより、低コストで耐食性を向上させることが可能となります。ケイ酸塩を用いたトップコート処理とは、有色クロメート処理後にSiO₂粒子を含む水溶液中に品物を浸漬し、有色クロメート皮膜上にメタシロキサン結合によりケイ酸塩皮膜を形成することによって3層構造(1層目:亜鉛メッキ皮膜、2層目:有色クロメート皮膜、3層目:ケイ酸塩皮膜)として耐食性を向上させる技術です。有色クロメート処理後に工程追加が必要となりますが、亜鉛ニッケル合金メッキと比較すると簡易的で材料コストが安く、従来の亜鉛メッキの有色クロメート処理品と比較して2~3倍程度の耐食性向上が期待できます。
また、6価クロム代替皮膜普及の過程においては、世界中で下記仕様①又は②で顧客要求性能を満たすことを前提に開発が進められ、
仕様①:亜鉛メッキ+3価有色クロメート
仕様②:亜鉛メッキ+3価有色クロメート+トップコート
日本では仕様①、海外では仕様②をメインで採用する状況となってしまい、海外では未だにトップコート処理仕様のニーズが高い状況となっています。部品調達のグローバル化の中で仕様統一化及び低コストにて耐食性向上を図りたい場合、亜鉛メッキのクロメート皮膜上にトップコート処理をお勧めいたします。亜鉛メッキ品の耐食性向上技術のことならプレス表面処理一貫加工.comにお任せください。
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