機械設計技術者のための産業用機械・装置カバーのコストダウンを実現する設計技術ハンドブック(工作機械・半導体製造装置・分析器・医療機器等)
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特殊鋼材の水素脆性を防止するメッキ処理ポイント
Before
自動車、機械、航空機等の分野では、耐摩耗性や耐衝撃性に優れているばね鋼、炭素工具鋼、高張力鋼、高強度薄型鋼が多く使用され、鋼材表面には、耐食性を付与する目的で何らかのメッキが施されています。しかし、前述鋼材は、メッキ前処理工程の酸洗及びメッキ時に発生する水素によって水素脆性が生じやすいという問題点があり、正しくメッキ処理を行わなければ鋼材(メッキ皮膜含む)が時間経過後に突然破断に至るという現象が発生してしまうことがあります。
コストダウン事例
After
メッキ前処理工程の酸洗には、鋼材表面の錆びや酸化皮膜を除去する目的で塩酸や硫酸が使用されます。鋼材をその中に浸漬すると鋼材表面が酸食されて水素が発生します。その際、水素原子が鋼材内部へ侵入蓄積し、水素脆性を引き起こすことがあります。その防止策として酸洗液にインヒビター(酸食防止剤)を添加することで鋼材表面からの水素発生を抑制し、鋼材内部への水素原子侵入を防止することが可能となります。インヒビターとは、アミン類、カルボン酸、尿素などを含有した添加剤であり、鋼材表面の錆びや酸化皮膜が除去された後、表面に選択的に吸着して、過剰酸食を防止し、水素発生を抑制するという役目を果たします。
メッキ時においては、残念ながら水素原子の鋼材侵入防止策は無いため、メッキ直後に190~220℃前後で6~24時間以上のベーキング(熱処理)を行い、鋼材内部に蓄積した水素分子を追い出すことで水素脆性を防止することが可能となります。
メッキには、水素がつきものです。メッキ前処理工程の酸洗時には、鋼材表面の酸食時に水素発生を伴い、メッキ時には、水の電気分解又は化学反応による鋼材表面からの水素発生を避けることはできません。酸洗の代わりにサンドブラストなどの機械的方法で前処理を行う方法もありますが、コスト高となってしまうため現実的ではありません。
プレス表面処理一貫加工.comでは、メッキ前処理工程改良やベーキング(熱処理)の導入によって鋼材への水素脆性防止技術の構築を行い、ばね鋼、炭素工具鋼、高張力鋼、高強度薄型鋼板など水素脆性による影響を受けやすい様々な素材へのメッキ技術の確立を行っております。
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