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プレス表面処理一貫加工.com よくある問合せ
Q -よくあるご質問
無電解ニッケルめっきにおける不具合とは?
A -プレス表面処理一貫加工.comからのご回答
無電解ニッケルめっきとは、外部電源を使用せず金属イオンと還元剤との化学反応によって金属イオンを素材上に金属として還元析出させる表面処理方法の一つです。電解めっきとは異なり、表面に均一な膜厚を析出させることが可能で、耐食性や耐摩耗性などの機能性を付与することができます。
尚、各工程の処理を行う中で適切に作業等が行われなかった場合、様々な不具合(剥れ、膨れなど)が生じる恐れがありますので、決められたルールを徹底し管理することが重要です。
下記に無電解ニッケルめっきで発生した『無めっき』による内容の一例をご紹介します。
『無めっき』とは、素材表面にめっきが析出されず、素材そのままの状態が露出していることを言い、無電解めっきや電解めっきを含め、ほぼ全てのめっき処理で起こりうる不具合の一つとなります。
《不具合事例》
1.無めっきの発生
ステンレスのカゴを使用し、丸棒形状(鉄素材)に無電解ニッケルめっき処理を実施したところ、素材表面すべてにおいて無めっきが発生した。
2.状況
・標準浴温よりも若干浴温が低かった。
・丸棒形状(鉄素材)の投入量が通常処理する量に対して今回は3分の1程度であった。
3.原因
・浴温度が低かった
次亜りん酸塩を還元剤とする無電解ニッケルめっきは、温度が高いほど反応性が良く、低くなると低下するため。
・丸棒形状(鉄素材)の投入量が少なかった
カゴとして使用したステンレスは、不動態化電位が素材である鉄や皮膜のニッケルよりも電位が高い。その為、投入量が少ないことで、丸棒形状(鉄素材)とステンレスとの電位差により、ステンレス側にめっきが付きやすい状態となり、丸棒形状(鉄素材)にめっきが析出されなかった。
4.対策
・浴温度の維持管理を徹底する。
・素材の投入量を影響ない程度に調整する。
・ステンレスのカゴを不動態化させて、めっきが付かないようにする。
このように、めっき処理を行う上では浴組成、濃度、温度などの管理や品物の適正量など、充分に内容を精査し作業を進めていく必要性があります。
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