機械設計技術者のための産業用機械・装置カバーのコストダウンを実現する設計技術ハンドブック(工作機械・半導体製造装置・分析器・医療機器等)
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プレス表面処理一貫加工.com よくある問合せ
Q -よくあるご質問
めっき設備の保全について注意すべき点は?
A -プレス表面処理一貫加工.comからのご回答
工場の生産設備を正常な状態で維持管理する為には、日々の設備保全(メンテナンス)が必要となり、これを怠ると加工製品の不具合、生産ラインの停止等が発生する可能性が高くなります。このような不具合事象を防ぐ為にも設備仕様、設備の耐久性、設備劣化状況をしっかりと把握し、適切な設備保全を実施していく事が重要となります。ここではめっき設備の劣化しやすい主要個所(部品)を例に挙げ、その対策と適正な仕様について説明させて頂きます。
【めっき処理槽の保全及び注意点】
<各処理槽の漏れ・変形はないか?>
槽からの液漏れは土台や床の腐食に繋がります。設備チェックシート等を作成し定期的にチェックしましょう。槽の劣化による漏れが頻繁に発生するようであれば、液体の性質に対する耐食性が著しく低い可能性があります。槽の材質が液体の性質(pH等)に対応しているかについても一度調査が必要です。また、槽の変形については上記耐食性と合わせ耐熱性についても調査し、総合的に使用環境下における耐久性を向上させる改善を推奨致します。
【濾過機の保全及び注意点】
<濾過機の仕様は適正か?>
めっき設備の付帯装置として代表的なものに、各処理液の不純物を取り除く濾過機が挙げられますが、その濾過機の仕様にも耐酸用、耐アルカリ用、耐高温用等、様々な特性を持たせたものが御座います。濾過対象の液体に対して耐久性が高いものを選定するのは当然ですが、日々の使用で劣化していく消耗部品(パッキン類)を定期的に交換する等の保全(メンテナンス)も重要な維持管理項目となります。
<濾過機の吸込み口から異物を吸込んでいないか?>
濾過機の吸込み口から異物を吸い込むと、ポンプ内の部品が破損し故障に繋がります。めっき工程で発生する例としては、薬品補給時に薬品袋の破片を液中に落とし、そのまま濾過機で吸い込んでしまったり、薬品の塊(個体)を直接吸い込み破損する等、日々の作業が予想外の故障を引き起こす可能性も御座います。これらを防ぐ為にもルールに沿った適切な作業と、異物を吸い込まないハード対策(フィルター設置・別槽での薬品補給等)で故障リスクの低減を図ることをお勧め致します。
<濾過圧力のチェックはできているか?>
濾材の目詰まり等で濾過機内の圧力が異常上昇すると、液温度が設備仕様以上に上がり故障の原因となります。また、塩ビ管などの配管が熱で変形してしまうことも考えられます。これらを防ぐ為にも定期的な濾過圧力のチェックを行いましょう。
【バレル・ハンガーの保全及び注意点】
<傷、割れ等のチェックは出来ているか?>
バレル・ハンガー等の治具に、劣化による割れや傷が生じると、その中に処理液が染み込み、その後染み出した処理液が製品に付着することで様々な不良に繋がります。これらを防ぐ為にも定期的に治具の劣化状況を確認し、早期に修理(メンテナンス)を行なう必要が御座います。
<薬品が結晶付着していないか?>
めっき工程では、さまざまな薬品を使用した槽内にバレル・ハンガーが浸漬していきます。当然このバレル・ハンガー等の治具にも薬液が付着し、次工程へ移動させる際は空気中を通過します。この空気中で薬液が乾燥すると結晶化(固体化)し、蓄積した結晶が槽内に落下したり、直接製品上に付着すると様々な品質不具合、並びに設備故障に繋がります。これらを防ぐ為にも定期的な清掃作業と、結晶化させないハード対策(空中でシャワーリングを行うことで乾燥を防ぐ等)による設備改善事例も挙げられます。
【事後修理と予防保全】
設備故障が発生した後の修理では、単なる修理で終わらず故障原因の究明と対策を行うことで再発防止、若しくは設備延命化に繋げる事が重要です。過去の修理履歴を基に消耗部品の寿命を推測し定期的に交換を行ったり、点検表を用いて日々の設備状態を把握し、僅かな変化を捉え日々メンテナンスすることで故障に繋がる要因を未然に絶つ予防保全を心掛けましょう。
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