Q -よくあるご質問

パラジウムめっきとは？

A -プレス表面処理一貫加工.comからのご回答

＜パラジウムとは＞
英語【Palladium】、原子記号【Pd】、原子番号【46】、原子量【約106】、融点【約1500℃】、密度（293K）【約12g/㎤】の貴金属の一種であると共に、白金族金属にも分類されています。

＜貴金属（precious metal又はnoble metal）とは＞
イオン化傾向が小さく、酸やアルカリに反応し難く、安定している金属の総称。
主に「金（ゴールド）・銀（シルバー）・白金(プラチナ)・パラジウム・ロジウム・イリジウム・ルテニウム・オスミウム」の8種類。

＜白金族金属(PGM:Platinum Group Metals)とは＞
周期表で 8～10族に属する遷移金属であり、鉱物として一緒に産出され共通する性質をもつ「白金(プラチナ)・パラジウム・ロジウム・ルテニウム、イリジウム、オスミウム」の 6 種類の金属の総称。

＜パラジウムの性質＞
パラジウムの外観は光沢のある銀白色で、白金（プラチナ）の外観とよく似ています。白金族金属の中では最も産出量が多いですが希少な金属の部類であるレアメタルです。融点・密度は白金族金属の中で最も低く、その反面で加工性は良好で他の金属との合金化も図れます。化学的には、ある程度の耐腐食性は備えていますが、濃硝酸・王水・熱濃硫酸などには溶けてしまいます。また、自体積の900倍以上の水素を吸蔵することが出来る為、水素吸蔵材料として用いられていますが、大半以上が自動車排ガス浄化触媒での利用となり、三元触媒の一つとしてパラジウムが多く使用されています。

＜三元触媒とは＞
自動車、バイクなどの排出ガス中に含まれる有害物質【炭化水素（HC）、一酸化炭素（CO）、窒素酸化物（NOx）】を白金（プラチナ）、パラジウム、ロジウムを使用し、酸化還元反応によって浄化する装置のことを言います。

＜パラジウムめっきの特徴・用途＞
湿式めっきによる処理方法としては、電気（電解）めっきと無電解めっきに分けられます。はんだ濡れ性やワイヤーボンディング特性を生かしたICリードフレームパッケージ向けのPalladium Pre Plated LeadFrame(Pd-PPF)工程に用いられたり、電気伝導性や耐熱性を備えていることから電気接点となるスイッチ部品、コネクター部品などの電子関連にも使用されるほか、アクセサリー関連での金（ゴールド）めっき、ロジウムめっきの下地めっきとしてパラジウムめっきが施されたりもしています。パラジウムめっき液は不純物の混入に弱い為、液管理には細心の注意を払う必要があります。

※関連項目（貴金属）
・金めっきの用途・特徴は？
・金めっきはどのような液を使用しているの？
・銀めっきとは？
・ロジウムめっきとは？
・イリジウムめっきとは？
・ルテニウムめっきとは？
・白金（プラチナ）めっきとは？
・オスミウムめっきとは？