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プレス表面処理一貫加工.com

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プレス孔開け加工時におけるカス上がり低減のポイント

Before

孔開け加工に使用される金型は、一般的にパンチ(上型刃)とダイ(下型刃)が対となっており、パンチが加工材料を打抜き、打ち抜いたカスがダイへ詰まり、順次下方へ落ちていく構造(図①)となっております。

通常打抜いたカスは、上記の通りダイへ詰まる為、金型内の加工材料が通過する経路に浮き上がってくることはありませんが、突発的に打抜いたカスが浮き上がってくる場合が御座います(図②)。このカスが浮き上がる事象の原因として、パンチへの吸着、油付着による吸着、パンチ・ダイのクリアランス(すき間)が広い、加工材料の板厚が薄い等が挙げられます。

又、カスが浮き上がり、金型内に残留した状態で加工を継続した場合、加工材料に転写され凹凸状となり、製品不良となってしまいます。最悪の場合、金型に負荷が掛かり、破損してしまう恐れもあることから、打ち抜いたカスが浮き上がってこないような対策が必要となります。

コストダウン事例

After

(図Ⅰ)に付いては、上型にエアー供給穴を設け、エジェクタパンチ(パンチにエアーが排出される穴を設けたパンチ)を使用し、パンチが打抜いたカスより離れる際にエアーを排出させ、打抜いたカスを下型方向に押さえつける事で、浮き上がりを低減することが出来ます。

(図Ⅱ)に付いては、キッカーパンチ(パンチ先端部分から突出した形でバネで伸縮する細いピンが組み込まれたパンチ)を使用し、パンチが打抜いたカスより離れる際に、このピンが打抜いたカスを下型方向に押さえつける事で、浮き上がりを低減することが出来ます。

又、パンチ・ダイのクリアランス(すき間)を小さくする。加工油の量、及び粘度を下げ、金型部品への吸着を低減する。プレス回転数を下げる等も、カスの浮き上がりを抑制する効果が御座います。

上記のような方法を用いて打抜きカスの浮き上がりを低減させることにより、品質向上につながりますが、エジェクタパンチを使用する際は、金型自体への加工が必要となること、また、金型部品コスト及び工数の増加に繋がります。併せてパンチ・ダイのクリアランス(すき間)につきましても、小さすぎる場合、抵抗がupしてしまい、部品破損のリスクに繋がる為、注意が必要です。
プレス表面処理一貫加工.comでは、高品質な製品を安定してご提供すると共に、蓄積された技術力によりコストダウン、加工性向上に配慮した金型設計及び金型製造を可能としておりますので、是非お気軽にお問い合わせ下さい。
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