Q -よくあるご質問

なぜ、めっき工程に前処理が必要なの？

A -プレス表面処理一貫加工.comからのご回答

めっきが施されている部品は、一次加工として機械加工（切削・プレス・研磨等）を行い、二次加工としてめっき加工を行いますが、一般的に機械加工を行う場合、加工時の焼き付きを防ぐ目的としての潤滑油、又、加工後の錆を防ぐ目的としての防錆油等の有機物が付着します。それと同時に、機械加工時に発生する金属粉、スケール（金属酸化物）等の無機物が付着するなど、多種多様な汚れが不均一な厚さで金属表面を覆っています。

【付着する汚れの分類図】

めっきの前処理は、これらの汚れを素材表面から除去する事を目的とし、油脂系物質（有機系物質）を脱脂（アルカリ系洗浄）工程で除去、スケール（無機系物質）を酸洗浄工程で除去する事が基本となります。尚、これらの汚れの除去が不完全な場合は、めっきの不具合とされる「剥離」「シミ」「光沢ムラ」「光沢不良」「ピット（表面の凹み）」「ピンホール（微小孔）」等の原因となり、めっき不良の大半が前処理に起因するものと考えられています。