プレス加工業の発展の軌跡

わが国におけるプレス加工業は明治時代の日清、日露戦争で使われた弾丸や薬きょうなどの金属を用いた武器の製造や貨幣（金貨）の生産にプレス機械が採用され量産化が行われましたことから分かるように官からの大量発注で勃興してきたと考えられます。一方、民間においては1935年に現・日産自動車の前身である自動車会社に、流れ生産方式のプレスラインが導入されたという記録が残っています。

プレス加工業の特徴

プレス加工業全体としては以下のような特徴が挙げられます。プレス加工品の最大特徴は、“よい品質の部品を軽く・安く・大量に作る”ことができる点です。加工短時間で連続して同じものがつくれるため大量生産に向いており、自動車関連産業をはじめ世界中のあらゆるモノづくりの現場で大活躍しています。また、製造手段の条件として、人手をあまり必要としないことも特徴の1つです。プレス加工業全体としては小規模企業が多いこと、1社平均の年間生産高・従業員一人当たりの生産高格差が大きいなどが挙げられます。会社規模の大きい金属プレス加工業ほど金型製作の兼業が多く、規模が小さくなるほどプレス専業が多いという特徴があります。また、自社に金型製作のノウハウがあれば、プレス加工の途中で金型のメンテナンスにも対応でき、兼業によって企業としての生産性も上がるメリットがあります。

プレス加工技術について

※サンプル

この加工方法はプレス機械の中に金型（かながた）と呼ぶ一対になった工具を取り付け、その間に金属などの素材を入れて大きな圧力（大きなものでは3,000トン以上の加圧力）を加え、素材に金型の形状を写すことにより成形するものです。つまり、プレス加工技術とは、金型を通じて金属の板を強圧し、せん断、曲げ、成形、絞りなどを行い、その形を永久に維持させるようにする技術です。

詳しくは、よくある質問「プレス加工とは？」をご覧ください。